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 東京に興味を持ち出した頃、どうしてみんなそんなにアマラオにこだわるのかがよくわかりませんでした。よそのサポーターが感じているような気持ちとおそらく似たような感情。特に今年は1stではなかなか結果が出せず、年齢的にもそろそろ旬を過ぎる頃。言ってしまえば老兵に何故そこまでこだわっているのか。それがとても不思議でした。
 でも、東京サポのバイブルとも言えるNumberの記事、これを読んだり、東京DVDなどで歴史を紐解いて行くと、みんなのアマラオに対する愛情の理由がにわかの私にも本当によくわかりました。東京の歴史そのもの、無くてはならない存在。スタジアムでのコールにも、やはり一番熱がこもるのは「ア・マ・ラオ!」。
 そのアマラオが、先日のナビスコ杯浦和戦で負傷し、全治3〜4週間という診断を受けました。当然、今日の試合は欠場です。その報せを目にした時に、尼が出られないなんて!と最初はショックを受けたんですが、じわじわとね、これで良かったんじゃないかという気持ちも出てきてしまった。ここ二戦で東京に漂う不調。なんだかネジが緩んだような雰囲気に喝を入れる意味で、アマラオの不在は他の選手達にとって良い起爆剤になるんじゃないかという気がしました。
 また、不調そうに思えてもなかなか外すに外せない存在であるアマラオアマラオが居る事によって好調が見えていても出られない選手。そういう図式はどうしても東京にはあるように思えて、アマラオという選手はすごく扱いが微妙な重りなのではないかという印象もありました。なので今回、不測の事態で出場できなくなった事は、正直…東京というチームにとっては良かったんじゃないかと。試合が始まる前の段階で、思ってしまっていました。
 事実、今日の試合ではアマラオが外れてスタメンに入った阿部が早い時間での先制点を上げていたり、近藤が出場するチャンスも得られました。結果として、若手がのびのびと動き、良い成績を残す事が出来たこの試合、なんだか、カウントダウンの速度を上げてしまったような気がして、それだけはとてもとても気になる部分。
 考えたくないけど考えない訳にいかない、大きなジレンマですよね。はぁ…。大好きだよ、アマラオ